新人大図鑑2021 美術の窓 5月号
今回は 生活の友社 より出版されている「美術の窓」5月号について紹介していきます。
正直にいうと「美術の窓」を購入したのは初めてです。立ち読みとかでチラチラみたことはあったのですが、私の興味のあるジャンルとは少し違うテイストの雑誌でしたので敬遠しておりました。
今月号は、以前からお世話になっている三浦光雅さんや藤本純輝さんが紹介されていると聞き、初めて購入してみましたが、様々な作家が紹介されており、何人か気になる作家もいたので、紹介していきたいと思います。
本書は、A4サイズで総ページ数306ページと美術系の雑誌にしては非常に分厚い雑誌です。価格は税込1676円なので、ページから考えると妥当な価格です。ただ、展示紹介に多くのページが割かれているなという印象でした。(私自身、雑誌を作ってみて色々とわかりましたが、やはり展示紹介などを含めた広告がないと採算が取れませんね、、これは仕方ないかなと思います)
今回のメインは「新人大図鑑」という特集で、評論家・学芸員・デパート・画廊・編集部がそれぞれ選んだ345名の作家が紹介されています。
評論家には保坂健二朗さん、住吉智恵さん、島敦彦さんなど、現代美術バリバリの人が推薦人になっていましたが、画廊に関しては、いわゆる現代美術的なギャラリーは少ない印象でした。そのため、様々なジャンルの作家が紹介されており、日本のアートの多様性を感じることができました。
現代アート的なジャンルでは、井上七海(p.37)、高橋知裕(p.53)、藤本純輝(p.66)、三浦光雅(p.68)、渡邉凉太(p.74)、多田圭佑(p.79)、黒坂佑(p.83)、若林亮(p.100)、多田恋一朗(p.103)、友沢こたお(p.102)など、非常に注目されている若手作家が多数紹介されていました。
やはり瓜芸勢はこちらの雑誌でも勢いがありますね。
他にも多田さんや黒坂さんなどの実力派作家から、大人気の友沢さんまで幅広く紹介されています。私個人的には渡邊さんに注目していて、オリジナリティーのある表現がどのように発展してくか非常に楽しみにしています。
他にこの雑誌でいいなと思った作家さんは、隋季妍(p.50)、瀧嶋三稀(p.54)、三宅葵(p.70)、山ノ内陽介(p.72)、小田原のどか(p.76)、田原唯之(p.78)、星詩奈(p.98)です。
特に山ノ内陽介さんと田原唯之さんはいつか生で観てみたいですね。スケールの大きな作家になりそうな気がします。
簡単に紹介しましたが、345人も掲載されているので、好みのアーティストが見つかるはずです。
雑誌を手にとり、フラットな視点で面白い作家を探してみてはいかがでしょうか?