2021年4月2日と3日に開催されたSBIアートオークションの「LIVE STREAM」
先日はオークション予想として予想記事を公開いたしましたが、今回は落札結果のレビューをしていきたいと思います。
前回の予想記事は以下になります。※落札結果も追記しております。
今回はオンライン限定のオークション「LIVE STREAM」でした。
通常オークションが4月23〜24日に予定されており、そちらにメインと言えるような作品が出品されるので、今回はエディション作品(限定数のある作品)が中心でした。
最近はエディション作品とも相性の良い、ストリート系の作品が流行していることから、エディション中心のオークションであっても高額落札が多いかなという予想をしていました。
蓋を開けてみると、総売上は1億7728万9750円 (税抜) で、落札率は92.6%という結果でしたが、過去1年くらいのオークションとは少し様子が違っていたように感じました。
まず、今回高額落札された作家を抜粋してみましょう(私なりにストリート系とその他のアーティストで分けてみました)。
<ストリート系>
- 花井祐介
- LY
- KYNE
- オートモアイ
- TIDE
- 山口歴
- バックサイドワークス
- 空山基
- インベーダー
- ドゥートゥル
- KAWS
- ジャームズ・ジーン
ストリート系は相変わらずの人気で、予想価格より何倍もの価格で落札されています。
特にKYNEやTIDE、花井祐介、バックサイドワークスは、Art Fair Tokyoでも異常な人気でしたが、今回も飛び抜けた価格になりました。山口歴やドゥートゥル、LY、KAWSなどは少し安定してきたのかなという印象です。
その辺りは、以前と変わらない感じなのですが、今回上記にリストアップしたアーティスト以外のストリート系の作家の価格が以前のように伸びていなかったように感じます。以前は、リストアップしたアーティストたちの高額落札に引っ張られて、全般的にストリート系という括りで上がっていたように感じますが、今回はある程度適性価格に近づいていたのではないでしょうか?
<その他>
- 小松美羽
- ロッカクアヤコ
- 松山智一
- 井田幸昌
- 杉田陽平
- 李禹煥
- 奈良美智
- 草間彌生
従来通り、オークションで人気の作家が高額落札となりました。
井田幸昌の作品はここまで上がるとは思いませんでした。もちろんアートの価値はサイズが全てではありませんが15.0 × 10.0 cmの小作品でこの価格は少し驚きました。
あと、ロッカクアヤコさんの作品も版画でここまで上がるとは予想できませんでした。最近、日本国内で積極的な展示をされていることもあり欲しい人が増えてきているんでしょうね。
杉ちゃんとこ杉田陽平も某番組効果で一気にブレイクしましたね(私も某番組を見ていて、かなり応援していました)。こういった形でのブレイクってあまり見たことがないので、これからどうなっていくのか楽しみですね。
一方で、国際的に評価を得ている、村上隆やMr.などのkaikaikikiの作家、名和晃平、五木田智央などの作品は意外と落ち着いている印象でした。今回はエディション作品なのであまり参考にはならないかもしれませんが、不思議な動きですね。逆にいうとチャンスとも言えるんですが…
次回のオークションでは、ユニーク作品も出てくると思うので、様子を見ていきたいですね。
次回は4月23〜24日開催です。
そろそろ出品作品のリストも出来上がるでしょうし、楽しみですね。