横尾さんのパレット
兵庫県の横尾忠則現代美術館で開催されている「横尾さんのパレット」を拝見してきました。
横尾作品の特徴である鮮やかな色彩に着目し、約40年の画家活動を振り返る展覧会。「ピンクガール」、「Y字路」、「A.W. Mandala」、「寒山拾得」など歴代の代表的なシリーズを含む作品を、テーマや様式から解放して色で分類、展示室をパレットに見立てたインスタレーションでヨコオワールドを再構築します。
また、使用済みのパレットや絵具など、作品が生まれる背景も合わせてご紹介します。
横尾さんの圧倒的な色の力を体感できるスペクタクルな空間をお楽しみください。
<公式HPより引用>
今回は色彩をイメージとした展示です。
私の個人的な感想ですが、美術館や百貨店、ギャラリーの展示などで色彩に着目した展示はよく目にしますが、色彩をテーマにすることで、作品同士の関係性があまり重視されなくなり、作家や作品のコンセプトが薄くなってしまっているように感じます。
アートに詳しくないライトユーザーにはとても楽しんでもらえますが、アートに詳しい(特に現代アートが好きな)層には少し物足りなくなってしまう印象です。
だいぶ色彩テーマの展示に批判的なことを述べてしまいましたが、今回の展示はとても良い展示でした。
まず、使用しているパレットを展示することや、壁の色をエリアごとに変えることで、作品に存在する様々な色彩を意識することができました。
そして、展示している作品それぞれのコンセプトに関連性を持たせていないため(色という括りで関連させている)、様々なシリーズが混ぜて展示されていました。
私の個人的に好きなY字路シリーズや女性のポートレイトなど、代表的な作品の大きなサイズの作品が多数展示されており、とても贅沢な展示となっていました。
少し珍しい企画展ですが、とても面白い展示でした。
会期も長いので、是非!おすすめです。
2022年8月6日(土)〜12月25日(日)
開館時間:10:00〜18:00[入場は閉館の30分前まで]
休館日:月曜日[ただし 9月19日(月・祝)、10月10日(月・祝)は開館、9月20日(火)、10月11日(火)は休館]
会場:横尾忠則現代美術館