和田直祐 個展 「Pathway」
TEZUKAYAMA GALLERYで開催されている、和田直祐さんの個展 「Pathway」を拝見してきました。
和田直祐 | Naosuke Wada
1983年、兵庫県生まれ。京都造形芸術大学(現: 京都芸術大学)大学院修士課程芸術研究科芸術表現専攻ペインティング領域を修了。
「グレージング」という古典技法を参照し、それを現代的なメディウムに置き換えて制作。光と空間をテーマに、高透明の樹脂塗料を用いてレイヤーを構築することで、透過効果による流動性を伴う絵画の創出を試みる。幾重にも重ねられたレイヤーの形や色が、時間や場所によって変化する光を取り込み続け内部に内包する事で、鑑賞される度に作品は微量に変化する。
1983年、兵庫県生まれ。京都造形芸術大学(現: 京都芸術大学)大学院修士課程芸術研究科芸術表現専攻ペインティング領域を修了。
「グレージング」という古典技法を参照し、それを現代的なメディウムに置き換えて制作。光と空間をテーマに、高透明の樹脂塗料を用いてレイヤーを構築することで、透過効果による流動性を伴う絵画の創出を試みる。幾重にも重ねられたレイヤーの形や色が、時間や場所によって変化する光を取り込み続け内部に内包する事で、鑑賞される度に作品は微量に変化する。
和田さんの作品は、以前から「ART OSAKA」や「Artist’s Fair Kyoto」などでよく拝見していたのですが、個展を拝見したのは初めてです。
和田さんといえば、上記の通り「グレージング」という手法を用いて、透明感の高い樹脂塗料が重なった作品が有名です。
特に最近は、以前より色味が鮮やかな印象(派手というわけではなく、上品な鮮やかさ)で、青の重なりがとても美しく、私も気になっていました。
特に最近は、以前より色味が鮮やかな印象(派手というわけではなく、上品な鮮やかさ)で、青の重なりがとても美しく、私も気になっていました。
今までの作品では、綺麗な長方形の作品が多かったのですが、今回の展示では、色を塗った後にパネルを切ったり、切れ込みを入れたり、パネルを剥がしたりするなど、従来の作品とは大きく異なる印象でした。
樹脂の重なりにより、奥行きのある表現が生まれていましたが、切れ込みやパネルが剥がれることにより木枠が露出し、より物理的な奥行きが生まれています。
また、構造の不安定さにより緊張感が生まれる一方、一般的に用いられるシンプルな木枠が露出することで、様々な見え方や解釈が生まれ、どう解釈しどう感じるのか、鑑賞者に問いかけてくるようでとても面白かったです。
今回は、制作の段階で生まれた端材?副産物?も展示しています(非売)。
制作時に作品から切り取られたものですが、塗りの層が作品と比べると少なく、作品と比較するととても面白かったです
制作時に作品から切り取られたものですが、塗りの層が作品と比べると少なく、作品と比較するととても面白かったです
今回の展示を観て、和田さんの可能性を大きく感じ、今後の展開がとても楽しみになりました。
本展は和田さんにとってターニングポイントとなる展示ではないかと思います。
観ておくべき展示です。必見。
和田直祐 | Naosuke Wada 《Pathway》
2021.3.25 [Fri] – 4.23 [Sat]営業時間: 火 – 土 12 : 00 – 19 : 00 | 休廊日: 日曜日・月曜日・祝日公式HP
2021.3.25 [Fri] – 4.23 [Sat]営業時間: 火 – 土 12 : 00 – 19 : 00 | 休廊日: 日曜日・月曜日・祝日公式HP