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【コラム】「アート大阪2021」の舞台、大阪市中央公会堂について。

「アート大阪2021」の舞台、大阪市中央公会堂について。

明日、2021年7月18日より始まる、アートフェア「ART OSAKA 2021」

今回は、初の大阪市中央公会堂での開催です。

なぜ、アート情報サイトの「週末の。アート」が、アート以外のことを記事にするかと言いますと…

 

 

 

運営者 播磨
私が大阪市中央公会堂が大好きだからです。
正確に言うと大阪市中央公会堂を設計した辰野金吾が大好きなんです。
※建築顧問と実施設計という立場だったようです
どれくらい好きかと言うと、結婚式を辰野金吾建築で行いました
しかも、新郎の挨拶で辰野金吾について語るという愚行に出ました。笑
それくらい好きな辰野金吾建築でアートフェアが開催されると言うこともあり、非常に興奮しております。
皆さんにぜひ建築も楽しんで頂きたいと思いますので、今回は大阪市中央公会堂について簡単に説明していきたいと思います。

辰野金吾とは?

1854年10月13日嘉永7年8月22日〉〜 1919年3月25日に活躍した、日本を代表する建築家です。
代表的な建築をいくつか挙げると
・東京駅
    ・奈良ホテル
    ・国技館(旧)
    ・日本銀行本店(現、日本銀行旧館)
    ・京都文化博物館別館

あたりでしょうか。挙げ出すとキリがありません。

200以上の建築物を手がけ、現存している建物の多くは重要文化財に指定されています。京都文化博物館別館はアートマニアの方ならご存知ですよね。AFKの会場です。

 

岩本栄之助とは?

大阪市中央公会堂は知っていても、岩本栄之助を知っている人は少ないのではないでしょうか?

岩本栄之助は「義侠の相場師」ともいわれた株式仲買人で、中央公会堂の誕生のために莫大な私財を投じました。現在の貨幣価値で言えば約50億円とも言われる莫大な寄付です。

しかし、残念ながら岩本栄之助は中央公会堂の完成を見ることができませんでした。

第一次世界大戦の影響による高騰相場で、莫大な損失を出してしまい、ピストル自殺の道を選びました。生死をさまよった5日間、彼に恩義のある商人らが、大阪天満宮で夜通しかがり火をたいて無事を祈りましたが、享年39歳でこの世を去りました。

完成を夢見た中央公会堂を、岩本栄之助は近くで見守っています。中央公会堂に入る前に、後ろを振り返って左斜め前方(10時の方向)を見てみてください。きっと彼の姿が見えるはずです。

 

建築的見どころ

今回のアート大阪で使用されるのは3階の中集会室です。イベントが無いと入れない部屋で、高い天井とアーチ状の柱、シャンデリアが特徴的な素晴らしい空間です。

中集会室の奥には特別室という創建当時に貴賓室として使われていた部屋があります。今回は公開されているか分かりませんが、もし見ることができれば是非見て下さい。入れること自体かなり貴重ですし、ステンドグラスと天井画が素晴らしく、非常に贅沢な空間です。

 

あと、入り口から3階に階段で向かう場合、1階の大集会室を見ることができると思いますが、是非天井から吊り下げられている照明をみてみて下さい。レトロな照明が、ありそうで無い、なかなかお洒落な照明です。家の照明をこれにしたい。。笑

 

 

 

もちろんメインはアート鑑賞ですが、一通り見終わったらゆっくりと館内・外観を楽しんでみて下さい。

では、皆様アート大阪を楽しみましょう!!

 

追記:レトロ建築好きの方は、近くに「中之島図書館」「芝川ビル」「オペラ・ド・メーヌ高麗橋」など、レトロ建築がたくさんありますので是非みてみて下さい。

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