【コラム】2020年注目のアーティスト①「増田 将大」
2019年も終わり、2020年が始まります。
2019年も様々な才能ある素晴らしいアーティストさんにお会いすることが出来ました。
2020年もどのような素晴らしいアーティストさんに出会えるのか、本当に楽しみでワクワクしています。
今回、年末年始の企画として、私が2020年の活躍を楽しみにしている作家さんを紹介していきたいと思います。
紹介したい作家さんは沢山いるのですが、今年は厳選して3名のアーティストさんを紹介します。
1人目は、「増田 将大」さんを紹介いたします。
増田 将大
- 1991年 静岡県生まれ。
- 2014年 東京藝術大学 美術学部 絵画科油画専攻 卒業
- 2017年 東京藝術大学 大学院美術研究科 油画・技法材料研究室 修了
- 2019年 東京藝術大学 大学院美術研究科 博士後期課程 在籍中
私が初めて増田将大さんを知ったのは、美術手帖2016年12月号の「ニューカマーアーティスト100」に紹介されていた記事です。
現在、大活躍している若手作家を多数掲載していた特集記事で、増田さんは名和晃平さんの推薦で紹介されていました。
増田さんは、大学や大学院在学中であるのにも関わらず、「公益財団法人現代芸術振興財団 名和晃平セレクション CAF 賞選抜展」への出展や、GINZASIX 蔦屋書店での個展開催、前澤友作さんに作品がコレクションされるなど、アート関係者からも非常に注目されている作家さんです。
増田さんの作品の制作方法は、風景などの対象を撮影し、その像を撮影した場所にプロジェクターで投影し、再度撮影するというプロセスを繰り返し、それをシルクスクリーンで刷り重ねていきます。
普段はあまり意識していませんが、私たちが目にしている景色は時間の変化や鑑賞者によって見え方に微妙なズレが生じています。このズレというのは、視覚的な像としてのズレだけではなく、何を感じるかという感覚的なズレも含みます。
撮影した複数の写真をPhotoshopで合成し、デジタルプリントを行うという手段をとらず、あえてアナログで手間のかかる投影とシルクスクリーンという手段を用いることで、見事にそのズレが表出され、モチーフがボヤけたような霞んだような独特の質感が生まれています。
見えている景色は現実なのか虚構なのか、鑑賞者に問いかけてくるような印象です。
無機質な感じですが、暗さや怖さを感じず、観ていると不思議な気持ちになります。
ここまで順調にキャリアを重ねておられ、2020年も東京のMARUEIDO JAPANでの個展開催や、ANAインターコンチネンタルホテルでの二人展開催、上野の森美術館で開催される「VOCA展2020 現代美術の展望─新しい平面の作家たち─」への出品など、2020年も目が離せません。
今後、どのような景色で、どのような世界を私たちに見せてくれるのか非常に楽しみです。
注目すべきアーティストです。
MARUEIDO JAPAN増田将大《 Time to Converge 》展
1/10 (金) – 2/1(土)
*1/10(金) 6:00 – 8:00 pmオープニングレセプション
http://marueidojapan.com/info/exhibition/masuda-masahiro-time-to-converge/
ANAインターコンチネンタルホテル山口聡一・増田将大 LAYERS 展
1/17金よりスタート*1/17(金) 6:30 – 8:00 pmオープニングレセプションhttps://artplatform.tokyo/exhibition/
(まだ情報反映されていません)
GINZASIX 6F 蔦屋書店 アートウォールギャラリー「Anthropocene」 展
小津航 表良樹 増田将大
1/20 (月) – 2/24(月)https://store.tsite.jp/ginza/event/
上野の森美術館VOCA展2020 現代美術の展望─新しい平面の作家たち─
3月12日(木)〜3月30日(月)
http://www.ueno-mori.org/exhibitions/main/voca/2020/