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飾る位置を少し変えるだけで、作品や部屋の印象がガラッと変わります。

いい飾り方をすれば、作品の良さがより映えますし、適当に配置を決めて飾った作品は、どうも違和感が出てしまい作品鑑賞に集中出来なくなってしまいます。

また、適切なツールを使用してしっかりと固定しないと転落してしまったり、適切な展示場所を選ばないと作品劣化のリスクを早めてしまいます。

大切なアート作品の素晴らしさをより引き出し、作品を守るために、この項では、アートを飾る方法について説明していきます。

 

アートを飾るツール

現代の住宅の壁のほとんどは石膏ボードです。石膏ボードに普通の釘や画鋲を使用すると、それほどの強度を発揮しないため、アート作品に使用するのはあまりオススメできません。

石膏ボードの壁に飾る場合に一般的に使われるのが『Jフック』です。

『Jフック』とは、その名の通り横から見たらJの形をしたピンで、3本の細い釘をクロスして打ちつけることにより、小さな釘痕で、高い強度を発揮するピンです。

商品にもよりますが、耐荷重が5〜12kg程度あるため、普通の住宅に飾るようなサイズの作品には十分に対応できます。

比較的安価で、壁もあまり傷つかず・安く・強度が高く、非常に優秀なフックです。

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基本的には『Jフック』でいいかと思いますが、壁がコンクリートの場合は、『Jフック』が使用できませんので『コンクリート壁用額吊飾鋲フック』などのコンクリート用のものを使用しましょう。

あと、私がオススメするのが、ピクチャーレールです。

ピクチャーレールとは建物の天井や壁の上部にレールを取り付けて、そこからワイヤーを垂らし、先端のフックに額などを引っ掛けて飾るものです。

ワイヤーの左右の位置や長さを自由自在に変えられるので、作品を付け替えるときに好きな位置に調整できますし、ワイヤーを増やせば複数飾れたりと、自由度が高まります。

絵を飾らなくても、帽子をかけたり、ドライフラワーを飾ったり色々な使い方ができます。最悪ワイヤーを外すこともできるので邪魔にもなりません。

※耐荷重と壁用/天井用にご注意下さい。

 

和室で長押がある場合は、長押フックとピクチャーレール用のワイヤーを組み合わせることで、壁を傷つけること無く飾ることができます。

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Jフックやピクチャーレールなどツールに関わらず、ある程度の重さや大きさのある作品は2点掛けをオススメします。

2点掛けとはピンやワイヤー1個に対して1作品を飾るのではなく、ピンやワイヤー2個に対して1作品を飾ることです。2点掛けすることで分散してより強度を高められます。3点掛けしても意味は無いので2点掛けにしましょう。

飾る際は水平器を使用すると便利です。

   ↓


賃貸などのため、どうしても壁に傷をつけられない人は、Jフックをつける支持体を作ってしまう方法があります。

ホームセンターなどに安価で売っている2×4材(ツーバイフォー材38mm×89mm)に、ディアウォールという2×4材を天井と床に固定するパーツを着けて突っ張り棒のようにする方法です。

これでしたら壁を傷つけることもないですし、安価で製作できます。ただし、あまりにも重い作品は強度に注意してください。

アートを飾る位置

皆さんは、美術館で見上げないと見えない展示や、しゃがまないと見れない展示って見たことありますか?

あえてそういった展示をしているケースがあるかもしれませんが、あまり見た事はないと思います。

基本的に美術館は、床から絵の中心部まで目線の高さである140〜150cmで統一されています。

これは鑑賞者の平均的な目線の高さから割り出された数字なので、自宅で飾る場合もあなたの目線の位置を絵の中心に持ってくるように調整するといいと思います。

あとは、縦長の壁には縦長の作品。横長の作品には横長の作品がフィットします。縦と横の比率が、壁と作品で近い方が違和感なく馴染んでくれます。

壁の半分以上を占める絵を飾ると迫力が出ますし、余白を多くすると落ち着いた印象になります。ただし、全く余白が無く、壁全体が隠れてしまうような状態は圧迫感を感じてしまうため、あまりおすすめできません。

複数の作品を並べる場合、配列パターンは沢山ありますが、私的には、中心もしくは上辺を同じラインに揃えて、均等な間隔で飾ることをオススメします。

それか美術館などではあまり見られませんが、複数の作品のまとまりを長方形や四角の形になるように配置している方もよく見ます。

 

アートの天敵

素材や製作年にもよりますが、原則アートは繊細な物です。少しでも作品の寿命を延ばすために、以下の4点に注意して作品を飾る場所を決めましょう。

 

①紫外線


紫外線には油脂などを分解してしまう働きがあるため、絵具や染料のインクを退色させてしまいます。また、紙の繊維を劣化させてしまう効果もあるため、飾る際は直射日光に当たらない場所を選ぶようにしましょう。

注意しないといけないのが、直射日光がギリギリに当たらない場所に飾っていても、季節の移り変わりで直射日光の入り方が変わってきて、知らぬ間に直射日光に当たっていた。なんてことがあるので、ギリギリには飾らないようにしましょう。

我が家は、西日が強烈な西向きのマンションであるため、思い切って遮光カーテンを取り付けました。電気を消した時に部屋が暗くなりますが安心感が違います。

あと、白熱灯や蛍光灯も紫外線が含まれているので注意が必要です。LEDは紫外線が含まれていないためLEDに変えることをお勧めします。

       ↓一般家庭はE26口金が多いかと思います。

 

 

②湿気

70%以上の湿度はカビが生えたり、キャンバスや板の歪みの原因にもなります。日本画は55%前後、油画は50%前後が適切といわれています。

日本は高温多湿な気候で、梅雨などもあり、カビが発生しやすい環境であるので特に注意が必要です。

日本には掛け軸を飾る文化が昔からありますが、季節によって掛け替える掛け軸は日本の気候にマッチしたアート作品であると言えます。

現代アート作品を飾る時も、定期的に作品を外して暗くて風通しのいいところで休ませる作品の掛け替えをしましょう。我が家では3〜4ヶ月で掛け替えをしています。掛け替えるとグッと雰囲気が変わるので気分が変わっていいもんですよ。

 

③温度


18〜20度前後が水彩や油彩に最適な温度といわれます。

人が普段生活している温度なら問題ありません。極端な温度でなければそこまで神経質にならなくてもいいと思います。

 

④ガス・煙


エアコンの排気口や喫煙スペースの近く、キッチンの近くで飾らないようにしましょう。タバコはやはり作品の劣化を生じさせてしまう可能性があるため、自宅内では吸わないようにしましょう。

 

次の項では、アートの保管方法について説明します。