日本を代表する現代アーティストである名和晃平。
2012年には日本人現代アーティストで初のメトロポリタン美術館での作品がコレクションされたり、2018〜2019年のルーブル美術館のガラスのピラミッドでの展示など、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのアーティストです。
オークションでも価格がうなぎ上りで、特にビーズをモチーフに貼り付けたPixCellシリーズは上昇率が著しく、私たちのような普通のコレクターでは手が届かなくなってきました。
今回は、PixCellの中でも比較的まだ手の届きやすい(といっても私には無理ですが…笑)2006年にGallery Nomartより販売された、PixCellシリーズのマルチプル作品の価格の変動を、国内の某オークションサイト(以下、国内オークション)と国内のセカンダリーギャラリーで見ていきたいと思います。
「PixCell – Playcard Series」は、花札・かるた・トランプのカードにビーズを貼り付けた作品で、花札が5種、かるたが4種、トランプが4種で各作品が限定数7部で販売されました。
花札シリーズ
PixCell-Hanafuda#1 : 五光(5枚セット)
PixCell-Hanafuda#2 : 桜に幕(4枚セット)
PixCell-Hanafuda#3 : 梅に鶯(4枚セット)
PixCell-Hanafuda#4 : 猪鹿蝶(3枚セット)
PixCell-Hanafuda#5 : 花見で一杯(2枚セット)
かるたシリーズ 絵札と読み札の各2枚セット
PixCell – Karuta #1 : 小野小町
PixCell – Karuta #2 : 紫式部
PixCell – Karuta #3 : 清少納言
PixCell – Karuta #4 : 蝉丸
トランプシリーズ 各5枚セット
PixCell-Trump#1 : Royal-Straight-Frush-Spade
PixCell-Trump#2 : Royal-Straight-Frush-Heart
PixCell-Trump#3 : Royal-Straight-Frush-Club
PixCell-Trump#4 : Royal-Straight-Frush-Diamond
各作品の種類は以上になりますが、それぞれの組数ごとの価格推移を見ていきたいと思います。
[2枚組]
販売当初は15万円前後でしたが、2016・2017年の国内オークションでは、41万4000円・34万5000円・32万2000円と倍以上の価格で落札されており、セカンダリーギャラリーでも60万円・50万円・80万円の4〜5倍の価格でSOLDOUTしています。
[3枚組]
販売当初は18万前後でしたが、2019年の国内オークションでは、115万円と6倍前後の価格で落札されています。
[4枚組]
販売当初は18万円前後でしたが、2017年の国内の某アートオークションでは80万5000円と5倍前後の価格で落札されています。
[5枚組]
販売当初は20〜30万円前後でしたが、セカンダリギャラリーでは80万円の3倍前後の価格でSOLDOUTしています。
全体で平均をとると販売価格当初の価格と比べて、3〜4倍の価格になっており、特にここ3年では4〜5倍の価格になっています。
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近年の価格の情報や世界中での個展などの活躍を考えると、このシリーズ、というかPixCell作品を100万円以下で買えるのはラストチャンスかもしれませんよ。